back numberの始まり。そして、back number独特の恋愛観。(後半)
前回に引き続きback numberの作詞について、詳しく見ていきます。
恋の陰・倦怠期
付き合った当時は、仲が良いものの同じ時間を過ごしていると、どうしても相手の欠点や短所が見えてきてしまったりします。これは、必然な流れです。
多く場合、この状況は苦しい時期として捉えてしまいます。
しかし、back numberの作詞を担当している清水さんは、このような見方をしていません。
清水さんは
ワクワクが止まらないのがリズムに出ちゃってるんですよね。もう先行っちゃうよみたいな。別れてないけど別れた曲書いちゃうよみたいな(笑)。
と言われているように、こういう時期になると俄然はりきってしまうようです。その象徴的な歌が、『アップルパイ』です。
『アップルパイ』の歌詞は
甘酸っぱいってどんな味だっけ
そんな事言われても僕はもう
逆さになって跳んで
はねたって何も持ってやしないよ
ああ永遠に君の事を
閉じ込めてはおけないものか
別に僕の家にとかじゃ
なくって心の話だよ
甘酸っぱいってどんな味だっけ
そんな事言われても僕はもう
逆さになって跳んではねたって
何も持ってやしないよ
お腹いっぱいの愛に飽きちゃって
秘密主義でクールな奴にでも
乱されたいって言うなら僕だって
もうアレをアレにするよ
あなたは私がいなくちゃ駄目だからと
微笑んだあの夜から
時は流れ手を繋がなくなって
キスもハグも絶滅危惧
甘酸っぱいってどんな味だっけ
君の手は今日も同じ温度
それも悪くないんだそりゃちょっと
寂しい気もするけれど
ああそれよりさっき買ったアップルパイ
出来立てよりちょっと冷めてるけどそれが良いんだ一緒に食べようよ
大丈夫美味しいはず
(引用:(Lyrics Apple Pie (アップルパイ) by back number (romaji) from album - Heroine (ヒロイン) | JpopAsia )
という歌詞です。
詩だけを見てみると悲しさがかなり出ているようにも思えます。
しかし、実際の曲はかなりハイテンポ。その上、Aメロからサビまでのコード進行に関しては、メジャーキー(簡単に言うと、明るい感じ)というギャップがあります。
このギャップが、back numberの大きな特徴と言えるかもしれません。
恋の終焉は終わりではなく、始まり。
恋の終わりで、有名な曲はといえば、『ハッピーエンド』。
ハッピーエンドの歌詞を見てみると
あれ実は嬉しかったよ
あなたが勇気を出して
初めて電話をくれた
あの夜の私と何が違うんだろうどれだけ離れていても
どんなに会えなくても
気持ちが変わらないから
ここにいるのに
青いまま枯れてゆく
あなたを好きなままで消えてゆく
と言うように、後悔が滲み出ている詩にも関わらず、テンポは標準ではあるものの、全体のコードはメジャーキーで構成されています。
このように、マイナスな印象であるものをあえて明るい感じにすること、そして、今までにない詩の表現によって、唯一無二のバンドとなったback number。
これからも、たくさんの作品を作り続けて欲しいです。
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